将棋ウォーズの3分切れ負けや将棋クエストの2分切れ負けといった超早指しがすごい苦手で、将棋クエストの5分切れ負けは2段にあがったのに、2分切れ負けはずっと1級のままでした。
ただ、ようやくコツをつかんできまして、初段に上がれました。
3分切れ負けや2分切れ負けといった超早指しには、どう指せばいいのか? 序盤・中盤・終盤に分けて、上達するコツや考え方をお伝えしますので、なかなか上がれなくて悩んでいる方は参考にしていただければと思います。
序盤は手を確定させる
これは、3分、2分とかに限らず、5分や10分切れ負けでも同様ですね。
序盤の手は確定させてしまい、こう来たら、こうするというのを決めましょう。
例えば、相手が振り飛車なら穴熊にするなどですね。
振り飛車を指す場合は、四間飛車、三間飛車、向かい飛車、中飛車のどれを指すのかを決めて、囲いも美濃囲いか穴熊かを決めましょう。
これだけで、20手ぐらいは指せますので、20手まで何も考えずに指せるようになります。
中盤は方針を決める
中盤は、相手によって手が変わってきます。
なので、多少考える必要が出てきますが、ここで時間を使ってしまうと、時間切れ負けになってしまいます。
私自身、中盤で時間を使ってしまい、いつも時間切れ負けしていました。
ここをどうするかがずっと課題だったんですが、ようやく1つの答えが見えてきた気がします。
それが、「方針を決める」ことです。
大雑把に分ければ、攻めるか受けるかです。
有利だと思えば攻めればいいですし、不利だと感じていれば、受けるのがいいと思います。
それを決めたら、より細分化していきます。
攻める方針
攻めるといっても、色々あります。
- 飛車先を突破する
- 相手の飛車を攻める
- 玉頭戦にする
一口に攻めるといっても、ざっと3つぐらいあります。
一番わかりやすいのは、飛車先を突破して、龍を成り込むことですが、そう簡単にさせてくれません。
そうなると、他から攻める必要が出てきます。
それが相手の飛車を攻めるB面攻撃と言われる攻め方であったり、対抗系であれば相手の玉を押しつぶしにいく玉頭戦であったりですね。
例えば、この局面。
相手の嬉野流に対して、私はひねり飛車にしました。
飛車先の突破を目指すのであれば、6五銀ですが、歩が効かないので、飛車先の突破は難しいです。
そうなると、歩の効く7筋か2筋に飛車を回って攻めることになりますが、歩一枚では攻めるのが難しいです。
そこで、私はB面攻撃をすることにしました。
▲8六歩~▲8五歩と相手の飛車先を伸ばして、逆に攻めていきます。
相手のミスも出て、龍を作ることに成功しましたが、それよりも飛車先を抑え込むという当初の目的を達成することができました。
ここからは飛車を取って、無事勝利することができました。
受ける方針
受けるのも1つだけではありません。
- 攻めを切らす
- 攻めをいなして、さばく
- 全力で逃げる
こういった受け方があります。
<攻めを切らす>
「攻めを切らす」は一般的な力強い受け方ですね。
相手の無理攻めをとがめて、相手に何もさせなくします。
<攻めをいなして、さばく>
相手の攻めを利用して、さばいて反撃に出るのもあります。
主に振り飛車がよく指すような受け方ですね。
ただ、振り飛車じゃないとできないということはありませんし、相手の攻めをうまく利用したり、相手の攻めだけ重くして、こちらが一方的に攻めるといったこともできます。
<全力で逃げる>
最後は、時間切れも視野に全力で逃げ出します。
不利な状況でも、玉さえ捕まらなければ、勝機はありますので、最後まで諦めずに指しましょう。
方針を決めたら、一直線に目指す
ここで、大事なことは方針を決めたら、それを変えないということです。
2分切れ負けや3分切れ負けは、色んなことを考えている時間がありません。
なので、1つのことを集中的に考えたほうが、効率的ですし、時間もかからずに済みます。
指していると、「あの手も良さそう」「この手も良さそう」というのもあると思いますし、「最善手はこっちだろうな」というのもあると思います。
ただ、そうした誘惑は全て無視してください。
「飛車を抑え込む」と方針を決めたら、一直線に飛車を抑え込んでください。
「飛車が成り込む」と決めたら、他のことを一切考えずに飛車を成ることだけを考えてください。
もちろん、その結果 相手にとがめられて、負けてしまうということもあると思います。
思いますが、それは仕方ないと割り切ったほうがいいです。
相手が強かったと諦めて、改善できそうなところは後で振り返ったりして、次にいきましょう。
方針を決めて、方針通りに指すだけで、時間切れが減って勝率が良くなりましたので、ぜひ試してみてください。