将棋ウォーズ10分切れ負け。
矢倉戦になったので、3五歩早仕掛けを採用してみました。
ただ、私が後手番なので、7五歩早仕掛けなんですが、本来先手番の戦法なので、3五歩早仕掛けとさせてもらいます。
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序盤は、▲7六歩と角道を開けられて、こちらも△3四歩と角道も開けました。
それに対して、▲6六歩。
角道を止められたので、振り飛車にするのかな? と思いきや、▲6八銀。
まだ振り飛車なのか居飛車なのか分からないので、△8五歩と突きました。
これで、▲7七角と角が上がるのであれば、振り飛車の可能性が高くなりますし、
▲7七銀と銀が上がるのであれば、矢倉の可能性が高くなります。
もし、▲7七角として居飛車にする場合、角の働きが弱くなります。
こちらだけ角道が開いていて、相手だけ開いていない状態ですから、こちらの主張が通っている状態なので、こちらの方が指しやすくなります。
なので、振り飛車にすることで、飛車がいた地点、この場合2八ですね。
そこに、空間が開くので、玉を囲いやすくなります。
つまり、角道は止まっているけど、囲いやすさで勝っているよという主張になります。
逆に、▲7七銀と上がって、振り飛車にすると、角が使いにくくなってしまいます。
また、銀の自由度もなく、銀が動けば、▲8六歩から攻められてしまいますから、制限が多くなってしまいます。
そのため、▲7七銀と上がった場合は、居飛車の可能性の方が高いわけですね。
もちろん、他にも理由はありますし、相手に居飛車と思わせて振り飛車にしたり、振り飛車に思わせて居飛車にしたりする作戦も有効的ですから、絶対とは限りません。
が、基本的には▲7七角と上がれば振り飛車、▲7七銀と上がれば居飛車です。
さて、本譜は▲7七銀と上がられたので、これは矢倉だということで、こちらも駒組みを進めていきました。
相手の方はガチガチに組む矢倉ですね。
飛車先を一切突かずに、組んでいかれたので、こちらとしても、特に気にすることなく組んでいくことができました。
この辺は難しい所ですね。
駒組みをけん制して、攻め味を見せつつ組んでいくのも一局ですし、先に組んでから戦いを起こすのも一局です。
この辺りは棋風が現れる所じゃないかと思います。
組み終わったので、さっそく△7五歩と仕掛けてみました。
これが、3五歩早仕掛けですね。
後手番なので、△7五歩になりますが、先手の場合、3五の地点になります。
この狙いは、一歩交換と角を退かすことですね。
相手のように、△3一玉、△2二玉と玉を囲いに行きたいんですが、角が邪魔で行けないんですよね。
なので、△4二角と上がる必要があるんですが、その手を省略してしまい、△7五歩▲同歩△同角と手順に角を退かしてしまおうという狙いです。
ただこれには、▲4六角という手があります。
そう簡単に歩の交換を許さないという手ですね。
飛車を取られて馬を作られたら勝てないので、△7三銀と上がるんですが、ここで▲7五歩と取られます。
これを△同角と取ってしまうと、▲7四歩と銀を叩かれます。
△同銀は飛車が取られてしまいますから、△6四銀と上がるんですが、▲7六金と角を追われて、△8四角と逃げるんですが、▲6五歩と突かれて、銀が助かりません。
さらに、▲8五金から飛車先の逆襲も狙われて、勝ち目がないですね。
なので、▲7五歩は△同角とは取らずに、△6四角と角をぶつけます。
この後は、▲同角△同銀▲7四歩といった展開ですね。
この展開は、少しこちらが苦しいです。
もちろん、まだまだ難しい将棋なので、3五歩早仕掛け側も指せるんですが、あんまり面白い展開とはいえないですね。
3五歩早仕掛けには、そう言ったリスクもあるんですが、決まると破壊力があります。
また、マイナーな戦法で、プロ間でもあまり指されなかったので、意外と知らない方も多く、決まることが多いのもこの戦法の特徴。
本譜も△7五歩に対して、▲同歩と取ってくれたので、△同角と手順に角が出ることができました。
また、3五歩早仕掛けをやる上で、覚えておいて頂きたい形がこちらです。
この銀桂の形ですね。
桂馬の上に銀がいる形。この形が3五歩早仕掛けをやる上で、攻める形となります。
桂頭に銀がいることで、歩を打つことができませんし、8五の地点にも6五の地点にも銀が効いているので、踏み台の役割も果たします。
つまり、桂馬が飛びやすいということですね。
なので、この形を作ると攻めやすくなります。
一番簡単に攻める方法はこちらですね。
△6四歩、△6五歩と突いて、▲同歩△同桂と桂馬が跳ねます。
これで、銀が動くしかありませんので、△8六歩から飛車先の歩が切れます。
本譜は単に▲同歩△同飛としてしまったんですが、△8五歩と継ぎ歩をして、▲同歩に△8六歩と垂らしたほうが良かったですね。
それから、△8五飛と走って、△3九角と飛車・銀取りを狙う展開ですね。
▲1八飛など飛車が逃げるんですが、△6六角成▲同金と角を切って、△8七銀と打ち込めば、ほぼ決まります。
本譜はそうしなかったので、遅くはなりましたが、相手からの攻めがないので、助かりました。
矢倉はかなり覚えることが多いですし、覚えたとしても、使えるときが少ないんですよね。
矢倉戦でしか使えませんので。
なので、こういった簡単な攻め方でも1つ覚えておけば有効的なのかな、と思います。
もちろん、相手が対処を知っていると悪くはなってしまうんですが、相手としても矢倉ばっかり研究しているわけには行かないと思いますので、
3五歩早仕掛けのようなマイナーな戦法であれば、決まりやすいのではないかと思います。
矢倉戦になって、どう攻めたらいいのか分からない…
という場合、使ってみてはいかがでしょうか。