プロ・アマ問わずに人気の角交換振り飛車。
ただ、ソフトは評価していなくて、角交換振り飛車にすると評価値が居飛車側に振れます。
振れるからにはそれなりに理由があるんだろうということで、ソフトの角交換振り飛車対策を調べて見たところ、
ミレニアム囲いが有力としていました。
一度、ミレニアム囲いはプロ間でも流行って、藤井システム対策に指されていましたが、最近ではあまり指されなくなりました。
その理由は、手数がかかる上、穴熊よりも堅くないので、振り飛車に穴熊にされて負ける展開になったからですね。
ミレニアム囲いとは
そもそもミレニアム囲いはどんな囲いなのか? ということで、ミレニアム囲いを見て行きたいと思います。
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桂馬を跳ねて、桂馬の位置に玉を持ってきます。
後は穴熊のように囲って完成です。
桂馬の位置に玉を置くため、角道に玉が入らないで済みます。
なので、藤井システムのような角道を使った攻めには強いです。
ただ、手数がかかる上、穴熊よりも堅くありません。
穴熊の場合、9筋に玉がいるので戦場から遠い分、堅いんですよね。
とは言え、ミレニアム囲いが弱いということもなく、桂馬が跳ねている分、攻撃力が増しています。
すぐに8五桂や6五桂から玉頭をにらむので、穴熊よりも攻撃力がありますね。
そういうこともあって、ソフトは振り飛車に対してミレニアム囲いが好きです。
角交換振り飛車に限らず、角道を止めるノーマル振り飛車であってもですね。
今回は、角交換振り飛車の話ですので、ノーマル振り飛車は置いておきます。
なぜ、角交換振り飛車にミレニアム囲いが有力なのか?
一番はやっぱりここでしょう。
角交換振り飛車に一度は廃れてしまったミレニアム囲いが優秀な理由ですが、ソフトと検討した結果、理由は主に2つあるのかなという気がしました。
1つは、手数の省略です。
角交換振り飛車は、△8八角成▲同銀の形にしてくれますので、▲6六角~▲8八銀の2手が必要ありません。
手数のかかるミレニアム囲いがそこまで手数がいらなくなるわけですね。
ある種、角交換振り飛車をとがめています。
もう1つは攻めるためです。
角交換振り飛車は、角がいなくなるので、居飛車から攻めるのが難しくなります。
基本的には振り飛車側から動いてきてもらわないと、動くことができません。
それだとあんまり面白くありませんので、居飛車側からも動いていくために、ミレニアム囲いにします。
その後の展開は、相手次第ですので、難しい所ではありますが、6筋から一歩交換して、2筋から突破したり、6筋に飛車をまわって攻める手もあります。
手が見つからない場合は、▲9八香~▲9九玉~▲8九金と穴熊にしてしまう手もあります。