急戦向かい飛車の対策と定跡・プロ棋譜の紹介


気づくと飛車が取られてしまったり、攻め込まれてしまったりする急戦向かい飛車の紹介をしたいと思います。

本当に恐ろしい戦法で、対策を知らないと一気に攻め潰されてしまったりします。

居飛車を指すのであれば、絶対に対策は知っておく必要があると思います。

定跡

急戦向かい飛車の基本的な定跡です。


後手番が急戦向かい飛車です。

先手でも向かい飛車はできるんですが、基本的に振り飛車は後手番ということで、後手を振り飛車にしました。

途中の手順は少し違ったり、順序が逆だったりすることもありますが、大体の流れはこんな感じになります。

急戦向かい飛車

急戦向かい飛車は、金が5二にあがるのではなくて、3二の方に上がります。

玉は薄くなりますが、それよりもバランス重視の陣形ですね。

急戦向かい飛車はすぐに飛車をぶつけていく狙いですので、飛車交換になりやすいんですね。

そうなったときに、飛車の打ち込みをなくしたいので、3二に金をあがっています。

なので、飛車交換すると、居飛車側だけ一方的に飛車を打たれて、向かい飛車の大成功ということになります。

そこで、どうするか? ということで、プロ棋譜を見ていきたいと思います。

急戦向かい飛車のプロ棋譜

2014年第86期棋聖戦第1次予選の大島映二七段vs宮本広志四段


手順は変わっていて、戦いを起こしてから、陣形を組んでいますね。

プロの場合、相手は絶対に研究していますから、研究を外したりするためでしょうね。

向かい飛車側の勝った棋譜になりますが、プロでも受けられないほどの破壊力があるのが、この急戦向かい飛車になります。

急戦向かい飛車の対策

それでは、急戦向かい飛車に対しては、どう戦っていけばいいのか?

その対策について、お伝えしたいと思います。

穴熊にしないこと

定跡でも、美濃囲いにしていましたが、穴熊にしないことが重要になってきます。

穴熊にしてしまうと、囲う前に攻め潰されてしまいますので、ご注意ください。

どう攻め潰されるのか? ということで、こちらの棋譜をご覧ください。


穴熊に行くと、△2四歩とぶつけてきます。

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急戦向かい飛車

▲同歩と取りますと、△同飛で飛車をぶつけてくるわけですね。

▲同飛と取ってしまうと、△同角の時に、先手は取れているんですが、飛車を打つ隙がありません。

唯一▲4一飛と打てるんですが、△2二飛と打たれて、飛車が動けなくなります。

急戦向かい飛車

後は△5一金と寄られて、飛車が助かりません。

なので、飛車交換せずに、▲2五歩と打ちます。

△2二飛とおとなしく引いてくれますので、▲7九金と穴熊を完成させると、△3五歩と突かれて、メリケン向かい飛車のようにされます。

後は3四銀から歩を取られて、逆棒銀で攻められてしまいます。

居飛車側は銀の応援も効かないので、守りようがありません。

なので、△3五歩と突かせないように、▲3六歩と突くんですが、今度は△5四銀と玉頭銀狙いにされます。

△6五銀と出られると歩が守りにくいので、▲6六歩と銀を出られないようにするんですが、△4五歩と今度は向かい飛車側が角道を通してきます。

▲7九金と穴熊を完成させると、△4四角と出られて、△2六歩と打つ狙いです。

これももう守りがありませんので、居飛車側が勝てません。

だから、穴熊は危ないんですね。

ということで、急戦向かい飛車に対しては、居飛車側も美濃囲いにします。

対策:▲4六歩

美濃囲いにした後に、どうするか? ということなんですが、▲3六歩を突きます。

急戦向かい飛車

これは、3七桂と跳ねられるようにすることで、2筋に応援を効かす狙いです。

向かい飛車に対して5筋の歩を突くのはあんまり特にならないので、後でいいと思います。

それよりも先に攻められそうな2筋を守るようにします。

次に△3二金と上がって、急戦向かい飛車を見せた時に、▲4六歩と突きます。

急戦向かい飛車

これは攻めてきたら攻め返しますよという反撃の狙いの一手です。

急戦向かい飛車の狙いである△2四歩と突いてきた場合。

▲同歩△同飛に▲同飛と堂々と取って、△同角まで行きます。

急戦向かい飛車

向かい飛車側に飛車の打ち込む隙はなく、居飛車側だけ2八に打たれる隙が残っていて、向かい飛車側の成功と思いきや、

▲4五歩という切り返しがあります。

これが居飛車側の狙いなんですね。

角道が逸れたことで、こちらは角を使って攻めていけるんです。

△3四角と引くのであれば、▲4四歩と取り込みます。

△同角なら▲同角△同銀で、今度は△4一飛と打ち込むことができますね。

銀・桂の両取りを受けることができず、居飛車が指せる展開です。

△同銀なら問題ないのかというと、それでも▲4一飛と打ち込んでいけますし、もっとためるのであれば、▲3七桂も有力です。

次に▲2五桂と跳ねて、△2二角と引くしかありませんが、そこで▲4一飛と打っていきます。

角を落としたのもそうですが、桂馬がさばけたのも大きいですね。

いずれ△2八飛からただで取られてしまう桂馬が2五までこれて攻めに参加できていますので、居飛車側の大満足です。

ちなみに、△2四歩とぶつけてきて、▲同歩のときに△同飛と取るのではなくて、△同角と取っても同じですね。

▲4五歩と突いて、飛車を狙っていきます。

△3三角と引いたら、▲2二飛成△同角とだいたい同じような展開になります。

▲4六歩に対して、△2四歩はうまくいきませんので、△5四銀と玉頭銀で来るのが急戦向かい飛車側の攻め筋ですね。

急戦向かい飛車

これに関しては、銀が出れないように▲6六歩と突いて、一局ですね。

お互いすぐには攻められませんので、固め合いになります。

こういった感じで、急戦向かい飛車に対しては、▲4六歩と突くのが有力です。

ただ、△3二金と急戦向かい飛車を見せてから、▲4六歩を突くのが大事です。

△3二金と上がる前に▲4六歩と突くと、△5四銀と上がられて、6筋に出られないように▲6六歩と突くんですが、△4二飛と回られて、4筋から攻められますので。

急戦向かい飛車

これはこれで一局ですが、4六歩がマイナスになっていて、あんまり面白くないですよね。

なので、飛車が回れないように△3二金とあがったタイミングで、△4六歩と突いていきます。

この呼吸は忘れないようにしていただけたらと思います。

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