プロ間でも最近流行りだしている相掛かり。
プロで指していると指したくなって、あえて誘導したりしてみたくなりますが、なかなか難しいところがありますよね。
特に相掛かりでやっかいなのが、縦歩取りからのひねり飛車。
縦歩取り自体も受けるのが難しいですし、ひねり飛車にされたときに、どう攻めていいか分からないんですよね。
そこで、ソフト同士の対局で、ひねり飛車に対して、面白い攻め方がありましたので、そちらを紹介したいと思います。
bona6_D10 vs gikou2_1c
floodgateにて、bona6と技巧が対局した棋譜です。
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相掛かりになりまして、プロ間では、飛車先を交換する前に▲3八銀とあがったりしますが、bona6は普通に飛車先を交換して、浮き飛車からひねり飛車を見せていきます。
端を詰めて、端攻めを狙う
▲4八玉とひねり飛車を見せてきた手に△1四歩と端を狙っていきます。
▲1六歩と受けるのも自然ですが、△4四角▲3六飛△3三金で、やはり端を狙っていきます。
bona6は▲3九玉と美濃囲いを急いで、△1五歩と端を詰めます。
縦歩取りの受け方
▲3六飛と3四の歩を狙ってきた手に、受ける手は3三金か8四飛かですね。
どちらもあまり味が良くないので、あんまり指したくはないですよね。
ソフトで見ても、どちらで受けても一局のようですが、技巧は△8四飛で受けました。
ただ、この後の技巧の構想を見ると、△4四角から端を狙う手も見ていますので、攻めるのであれば、△8四飛のほうがいいかもしれません。
歩のいない2筋を伸ばす
先手の歩のいない2筋を伸ばしていきます。
玉頭なので、先手としては気持ち悪いですが、▲2七歩と打つのも冴えないですよね。
せっかく交換したのに、また歩を打たされている形ですからね。
bona6も打ちませんでしたが、もし打ったとしても本譜のように△4四角から端を狙っていきます。
ここで△4四角とあがっても、▲3四飛と取られる心配はないですね。
△1七角成▲同香△3四飛で飛車が取れますので。
▲7五歩とひねり飛車を狙う手に、△2六歩と玉頭を攻めていきます。
一歩無理やり取って端攻め
3三桂と跳ねて、攻めの形を作ってから、9筋から歩をぶつけていきます。
▲同歩△同香▲9六歩で香は取られてしまいますが、1歩を持ったことで、△1六歩▲同歩△1七歩と端攻めが可能になります。
この辺りは端の位が取れていなくて、1四歩・1六歩の形でも同じですね。
ただ、△同香の前に△1五歩▲同歩を入れたほうが手抜かれる心配をしなくて済みます。
△1七歩に▲同香ですと△2五桂、▲同桂ですと△1六香ですね。
端の突き合いが入っていた場合は、△2五桂に▲1六香と逃げることはできますが、▲1七桂不成△同桂▲2七歩成で決まります。
端の突き合いが入っていると、こういった局面になりますね。
これで、▲同銀ですと、△1七角成と桂馬を取って、勝ちですね。
1七歩の垂らしが入ると、端を破れるのが確定しますので、方針は分かりやすいと思います。
ひねり飛車には中住まい+端攻め
ひねり飛車に対しては、1筋と2筋を伸ばして、端から攻めていくのが分かりやすいと思います。
また、この攻めをするときは、1筋が戦場になりますので、玉は中住まいのほうが安全です。
形は少し違いますが、藤井七段もひねり飛車に対して、端から攻めていく手を指していましたので、そちらも参考になると思います。