第30期竜王戦の6組ランキング戦にて、藤井聡太四段が星野良生四段に勝ち、12連勝となりました。
藤井四段が全く止まらないですね。
一体どこまで勝ち続けるのか?
ただ、次の相手はNHK杯で、千田翔太六段とのことで、かなり厳しい対局になるんじゃないでしょうか。
見ている側からしたら楽しみで仕方ないですが、本人はかなり大変でしょうね。
それはさておき、星野良生四段との棋譜をどうぞ。
>
これはなんでしょう。
角換わりの出だしから、星野四段が嫌われて、矢倉のような力戦調の将棋になりました。
藤井四段は角換わりが得意なので、得意戦法に持って行きたくないということですかね。
ただ、藤井四段、矢倉も得意なので、難しい所ですよね。
藤井四段だけ、飛車先の歩が切れていますが、その分、星野四段は駒組みを進めていて、矢倉が完成しています。
星野四段としては、後は攻めて行くだけですね。
逆に落ち着いてしまうと、藤井四段も矢倉を完成させてしまい、藤井四段が飛車先の歩を交換したけが残ってしまいますので。
そうなると、不利になってしまいます。
ということで、星野四段が先に攻めていきました。
△4五歩と突いて、開戦しました。
▲同歩なら、△2八角成と飛車が取られてしまいます。
なので、藤井四段は、▲5五歩と突き返して、角道を弱めました。
もし何もしなければ、△4六歩から、▲同金と取れませんから、▲5七金か▲3七金とするんですが、そのまま△4七歩成とと金を作られてしまいます。
そのための▲5五歩ですね。
ここから角の効きで攻めに行こうとしますが、角を追われてしまい、逃げるしかなくなってしまいました。
ここから星野四段は何とかあやをつけようとしますが、逆に固くなってしまいました。
4六にいた金が6六まで来てしまいましたからね。
こうなると苦しいですね。
藤井四段からしたら、▲7三歩成△同桂▲7四歩の楽しみも残っていますし。
この次のその筋で攻めていき、桂馬を取って、▲3四桂。
この両取りが厳しいですね。
それでも何とか粘って、飛車の叩きの連打。
ここで、▲同飛と取らずに、▲2九飛と引いたんですが、
▲同飛は、△1五銀とさらに追われつつ、銀が逃げられるのがイヤだったってことでしょうか。
まぁ、引いておけば、飛車を狙われる心配もなくなりますから、引いておくほうが得策ですかね。
後は、銀を取って、▲6三とから挟撃して、逃げ道もなくなり、投了やむなしですね。
盤石な将棋で、星野四段に何もさせませんでした。