実践を少し変えて作った詰将棋問題です。詰将棋は棋力向上に効果的ですので、ぜひチャレンジしてみてください。
詰将棋問題
ヒント
9手詰めの詰将棋問題です。
玉の頭に桂馬がいる形で、「桂頭の玉寄せにくし」という格言もあるほど寄せにくい形です。
寄せの基本は、「玉は下段に落とせ」と上から金駒を並べて下に落としていくんですが、桂馬がいると、桂馬は頭が丸いため、上から金駒で落としにくくなってしまいます。
とは言え、桂頭に玉が来ることは実践でも十分考えられますし、寄せないと負けという局面もかなりあります。
そうなったときに、どう考えるのか? というのが今回の問題です。
基本的には「玉は下段に落とせ」と考え方は同じで、玉の退路を狭めて、逃げ道に制限をかける必要があります。
玉の退路を狭められる駒とその使い道はどうでしょうか。
また、受け方の駒の意味も考えると分かりやすいかもしれません。
金は当然守りの金ですが、と金はどうでしょうか。
と金を玉の退路を塞ぐために使えないでしょうか。
ヒントは以上になります。9手詰めと少し手数のかかる問題ですが、ぜひチャレンジしていただけたらと思います。
答えが出なかったとしても、考えることに価値がありますし、棋力向上につながりますので。
解答
詰将棋問題の解答はこちらになります。
>
▲8二角△7四玉▲7六香△同と▲6五金△8五玉▲7四銀△9四玉▲8三銀引不成までとなります。
初手は、6四に逃さないために、▲8二角です。
△7二玉なら▲7三金△6一玉▲6二銀△同金▲同桂成となりますし、△6一玉に代えて△8一玉なら▲9一角成△同玉なら▲2八金、△3九玉なら▲3八銀となります。
なので、△7四玉と上に逃げるんですが、▲7六香と捨てます。
この手さえ見えてしまえば、難しくないと思います。
△8五玉は▲8六金△9四玉▲8三銀打で詰みとなります。
△同とと引っ張り上げて、▲6五金△8五玉▲7四銀△9四玉▲8三銀引不成までです。