藤井聡太四段20連勝!澤田真吾六段との角換わり相腰掛け銀の熱戦の棋譜はこちら!
第43期棋王戦予選にて、藤井聡太四段が澤田真吾六段と対局しました。
澤田六段は今期負けなしで、今期負けなし同士の対局となりました。
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角換わり腰掛け銀になりましたね。
流行りの4八金-2九飛型ですね。澤田六段も6二金-8一飛型の先後ほぼ同形ですね。
藤井四段は6六歩を突いていて、澤田六段は8五歩と突き越していて、この違いがどう出るか? ですね。
4八金型にする場合は、6六歩は突かないことが多いような気がしますが、どうなんでしょうか。
65が争点になりますし、金が離れている分、守りが薄いので、少し怖い所もあるような気がしますが。
この辺も難しい所ですよね。
この後、澤田六段は銀が上がったり下がったりして、藤井四段は着々と駒組みを進めていきました。
藤井四段が▲4五歩と仕掛けていき、ここから戦いになりましたね。
△同歩▲同銀に対して、澤田六段は△8六歩▲同歩△8五歩▲同歩と継歩して、△9五歩▲同歩△7五歩▲同歩に、△6五歩と、どんどん突き捨てていきました。
これも▲同歩としてしまうと、△8五桂が痛いですね。
▲7六銀や▲6八銀などすると、△6六角と王手金取りが入ります。
かと言って、▲6六銀と逃げれば、△9七桂成と成り捨てて、飛車道が通って王手ですので、▲同玉に△9五香と走られて、▲8六角とどんどん攻められてしまいます。
△9七桂成を取らずに▲7九玉と逃げても、△8八角の王手銀取りが痛いですね。
ということで、△6五歩に対しては、▲7六角と受けましたね。
澤田六段は△5二金と自陣を引き締めつつ、銀にヒモをつけて、角を切ってきても問題ないようにしましたね。
こういう間合いをはかる一手を指せるようになりたいです。
私は、焦って攻めて自爆することが多いので(苦笑)
▲8六銀と8筋を受けましたが、△6六歩と拠点を作りましたね。
その後も、澤田六段が攻め続けて、△3五歩▲同歩と桂頭の傷を作って、△8五桂▲同桂に△3六歩と桂馬を狙っていきました。
と金を作られながら桂馬を取られるのはイヤだということで、▲4五桂と跳ねて、△同歩と4筋で取らせましたね。
そして、藤井四段の攻め。
▲6四歩と垂らして、△7二桂と控えて受けましたが、▲6三歩成△同金と金を引っ張り出します。
▲4三角成△同金と角を切って、▲5二銀。
金を取りつつ成銀は絶対にできますが、角2枚渡していて、傷も多くて、怖い形ですよね。
将棋ソフト「elmo」によると、全くの互角なので、これでバランスは取れているようです。
澤田六段は、△7六角と金を守りつつ攻めにも効かせつつで攻防の角ですね。
ただ、意外と角が動けないので、▲6八桂と打ったらどうだったかという感じみたいです。
藤井四段は▲7七金と金で受けたので、△8七歩が厳しくなりましたね。
▲6八桂だった場合は、▲7七玉と逃げれましたが、金が上がってしまうと、逃げれなくなってしまうわけですね。
角2枚を金銀と交換しつつと金も作ることに成功しました。
玉のすぐ横にと金がいますので、かなり怖い形ですね。
▲8九角と攻め駒を攻めて守って、△6六とと引いた所で、▲4三銀成と勝負しましたね。
追い詰められて、△7八銀でも、△7八とでも詰みですね。
ということで、寄せるか王手をかけつつ金を抜いてしまうかしかありませんが、藤井四段が金を抜く手をやってみせました。
▲7六桂。すごい勝負手ですよね。
桂馬を打たなくても、△6四玉と逃げた時点で、▲7七角成と詰めろを解くことはできましたが、△同ととされて、攻め手が全くないので、勝ち目はないですね。
そこで、いかに角を切らずに詰めろを外すか? ということで、この一手なんでしょうね。
△7五玉と逃げて、澤田六段の勝ちだったみたいですが、金銀3枚ありますから、ちょっと怖いですよね。
ということで、△同金と外したんですが、ここで逆りましたね。
▲6七歩と、と金を外されて、△4六角から攻めるんですが、詰めろはかからず。
▲5五馬から王手竜をかけられて、竜も外されてしまいました。
後は飛車を打たれて、逃げられずに投了となりました。
ホントに将棋は最後の最後まで分からないですね。
素晴らしい対局でした。