藤井四段、すごいですね。
NHK杯にて、千田六段にも勝ったとのことで、13連勝。
千田六段も、渡辺棋王と互角に戦っていて、かなり乗っていましたからね。
それでも、勝ってしまうって…
一体、どこまで勝ち続けるんでしょうか。
すっごく楽しみです。
ただ……
NHK杯の千田六段との放送は、5月14日とのことで、先に結果を教えてしまっていいんでしょうか。
まぁ、それは置いときまして。
今回は、炎の七番勝負第6局。佐藤康光会長との対局です。
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これもすごい戦いでしたよね。
これで、A級の2人に勝ちました。
A級と五角以上に渡り合えるということは、タイトルを取るのも近いんじゃないでしょうか。
かなりすごいことになりそうです。
検討
それでは、本棋譜を見ていきたいと思います。
佐藤会長がすぐに角交換されて、ダイレクト向かい飛車にしました。
ただ、振る前に△5四歩と突きました。
これは、△2二飛と回った時に、▲6五角を消す意味ですね。
この状態で、▲6五角と打っても、△7二銀と上がっておけば、角が成られずに済みます。
▲5四角と一歩取ることはできますが、角を手放していて、手損になりますので、ちょっとやりにくいです。
角を目標にされて、狙われることにもなりかねないですからね。
また、△5四歩と突いたときに、▲5三角には、△4四角の切り返しがあります。
さすがに銀取られると悪いので、▲同角成しかなく、△同銀とされて、先手は何も駒を動かしていないのに、後手は銀が前に出られて、ちょっと先手が不満です。
ということで、藤井四段も駒組みを進めていきました。
そこからはお互いに駒組みが進んで、30手目△8二銀。
佐藤会長は金無双のような形にしましたね。
藤井四段が地下鉄飛車のように、飛車を回る構想を見せているからということでしょうか。
実際、そのように進んでいって、47手目に、▲8九飛と8筋に回りました。
ちょうど玉を睨む形ですね。
さらに、銀も前に出ていて、攻める形ができていて、かなり怖いですね。
佐藤会長も△6二角と受けましたね。
また、2六の歩も狙っていて、守りと攻めの両方に効いた味のいい一手です。
ここから、攻め合いになりました。
佐藤会長が馬を作ったのに対し、藤井四段は端から手をつけていきました。
ここでの評価値は、先手が200~300点リードなので、ほぼ互角ですね。
どちらの主張も通っていて、一局の将棋という感じです。
ただ、ここから藤井四段が怒涛の攻めを見せて、佐藤会長に一切手を渡さずに攻め切ってしまいました。
藤井四段、毎度のことながら、ものすごい終盤力ですね。
この次は、羽生3冠とのことで、すっごい楽しみです。