第7期加古川青流戦トーナメント戦にて、藤井聡太四段が竹内雄悟四段と対局しました。
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竹内四段の先手番ゴキゲン中飛車に対して、藤井四段は居合い抜き超速ですね。
西川六段と対局したときと同じような進行ですね。
ゴキゲン中飛車には居合い抜き超速が有力と見ているんでしょうね。
それでは棋譜の方を見ていきたいと思います。
22手目△4四歩。
この後、▲6五歩に△3四歩と続くんですが、先に角道を止めてから、開けるんですよね。
居合い抜きは、1度抜いて倒しに行きますが、先に止めることによって、2度抜けるってことしょうか。
なかなか面白い構想ですね。
駒組みが進んでいって、6筋から戦いが起きそうですね。
次に△6五桂の両取りが見えていますが、受けずに▲3八銀。
△6五桂には▲9五角と飛車取りに当たるので問題ないという判断ですね。
△6三飛と逃げたんですが、△5七桂成が先に入ったんじゃないでしょうか。
ソフトも入ると言っていて、▲6二角成なら△6八成桂▲5二馬△同金ですね。
▲6八金と手を戻し合って、駒割りは、金桂と角銀の交換ですから、少し後手がいいようです。
ですが、飛車の打ち込む隙は後手の方が多いので、陣形は先手の方がいいですね。
これはこれで一局で激しい変化になったという感じですね。
本譜はまだ本格的な戦いは起こさず、緩やかな展開になりました。
また駒組みが進んでいって、49手目▲7七桂。
桂馬をぶつけていきました。
△同桂成▲同角は角が使えるようになるのがイヤということでしょうか。
△5五歩と飛車道を止めましたね。
▲6五桂と取って、△同銀に▲6四歩と叩いて、△同飛に▲5五銀と飛車に当てました。
ここからは激しくなって、△同角▲同飛に△5四銀と歩を払いつつ、飛車に当てました。
飛車道が通って、金にも当たっていますから、両方を受けるのであれば、▲5七飛ですが△5六歩と叩かれて、
▲同飛は金が取られて、▲同金は角が取られますから、無理そうですね。
ということで、▲6五歩と飛車の取り合いになりました。
さらに、△6六歩に▲7七角と受けて、△6五桂。
▲8八角と逃げても△8九飛で角が取られてしまいますから、角を見捨てて▲6六金。
△7七桂成に▲5五金と角と銀の交換ですね。
さらに、△6九飛と打って攻めていき、▲3九銀と手堅く受けましたね。
△6六角に▲6五飛と受けて、△4六歩と突いていきました。
▲同歩でも問題ないようですが、▲6六飛と攻防に効いている角を取って、△同飛成。
ここから竹内四段が反撃に出ます。
▲4四金△同金と捨てて、▲5三角。
△4二飛と受けて、▲4四角成△同飛にもう一回▲5三角。
△4二飛と引くしかありませんが、▲5四桂と桂馬で飛車を取りに行きました。
できるのであれば、安駒と交換できたほうがいいですからね。
ただ藤井四段の受けもすごくて、△3三銀打に▲4二桂成△同金、▲6一飛に△5二金打と埋めていきます。
ここで逃げると寄り付かなくなってしまいますので、▲4二角成と切って、△同銀に▲5二金と貼り付きました。
ここで手抜いて、△1五歩と端攻め。
先手陣も美濃囲いに銀がくっついていて、かなり固いので、隙があるとすれば端ということですね。
▲4二金△同玉に▲2二銀と挟撃。
かなり怖いと思いますが、藤井四段は△1六歩と踏み込んでいきます。
こっちもこっちで厳しいですからね。
端には桂と香しか効いていませんので。
▲1八歩と受けて、△4四角と攻防に効かせました。
ここから竹内四段の怒涛の攻め。
▲5一飛成△同金と飛車も切って、▲4三香成。
ただ藤井四段は冷静で、△4二歩と受けましたね。
銀取っても後が続かないですし、金も打つとこがないので、▲5二とと寄るんですが、△4三銀と成香を外されて、攻め手がないですね。
これで18連勝ですね。
ホントに攻めも受けも強くて、全く隙がありません。