第78期順位戦C級1組2回戦の藤井聡太七段vs堀口一史座七段の対局で、序盤からハプニングがありました。
ハプニングに関しては、ツイッターでまとめていらっしゃる方がいましたので、そちらをご覧ください。
<堀口一史座七段 vs 藤井聡太七段>
堀口七段入室後、謎の体勢で止まる。
その後、記者を一瞥し
「だれか、将棋指しません?」
「藤井君と将棋?」と言い堀口コケる
堀口ダウンジャケットを脱ぎ
そののち、対局開始 pic.twitter.com/p5ToA0u10L— ななな (@asdfqqe) 2019年7月2日
これに関して、色々と言われていますが、堀口七段は2013年頃から体調を崩されて、一度休まれました。
翌年には、復帰されて活躍されていますが、治ったわけではないようです。
ただ、堀口七段本人が話されたわけではありませんので、憶測に過ぎませんし、病気だったにしても、何の病気なのかは分かりません。
堀口七段は朝日オープンで優勝もした実力者ですし、また強い堀口七段が見られたらなと思います。
順位戦も堀口七段は消費時間4分で午前中の投了となりました。
第78期順位戦C級1組2回戦 藤井聡太七段vs堀口一史座七段の棋譜
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対局は一手損角換わりになりました。
感想戦は行われませんでしたが、堀口七段は投了直後に「5二玉だったね」と話していました。
早繰り銀に対しては、4二玉ですと玉が攻めに近づいてしまいますので、5二の中住まいのほうが、攻めから遠ざかることができます。
とは言え、4二玉でも受けられないというわけではありませんので、どちらも一局です。
ここから、藤井七段は早繰り銀にして、堀口七段も早繰り銀で対抗して、相早繰り銀になりました。
継ぎ歩の切り返し
早繰り銀で▲3五歩から仕掛けてきたときの切り返しで、△8六歩▲同歩△8五歩という継ぎ歩があります。
▲同歩は△同飛が銀と桂の両取りになります。
藤井七段は▲2四歩△同歩と突き捨てて、▲3四歩△2二銀▲6六角と打ちます。
これが攻防の角で、無視して△8六歩と取り込みますと、▲2四銀△8七歩成▲8三歩△同飛▲8四歩で飛車を止められます。
後は▲2二角成△同金▲3三銀成から一気に攻めることができます。
攻めの角打ち
堀口七段は△7三角と攻めの角打ちですね。
銀を動かせば飛車取りになりますし、△8六歩を取り込んで、▲8四歩と打たれたときに△同角と取れるようになります。
藤井七段は▲2四飛と走って、△2三歩▲2五飛と中段に引きました。
狙いの飛車回り
藤井七段は▲4五飛を狙っていましたね。
△4三歩と受けましたが▲同銀成で、堀口七段の投了となりました。
△同金しかないですが、▲2二角成で馬を作られて、苦しいです。