将棋クエストにて袖飛車戦法を指されて、かなり困ったので、袖飛車の研究をしました。
その一局は、大乱戦の末、まだまだ難しい将棋だったのですが、相手の方が投了されて、なんとか勝ちを拾いました。
ちなみに、その一局はこちらです。
>
私が先手ですね。
どう守ればいいのか分からないので、一気に攻めていってみました。
ここで、▲2八飛と引くのは、△2六歩と垂らされてダメなので、▲2一飛成の一手なんですが、△8八角成とされて、銀損ですので、さすがに悪いかなと思っていました。
ただ、elmoによるとそうでもないようで、▲6六角と合わせて、互角に戦えるようです。
私は桂馬の活用を図りたいということで、▲7七角と合わせて、△同馬▲同桂としたんですが、これはあんまり良くないみたいです。
とは言え、早指しの将棋ですので、乱戦の場合、一手のミスで全く変わってきますので、とにかく攻めに徹しました。
37手という短手数で投了されてしまいましたが、△9五角と切り替えして、まだまだこれからの将棋のようです。
ただ、いきなり▲2四歩と突いていくのは一応成立しているようで、これも対策といえば対策なのかもしれません。
かなりの大乱戦になるので、研究はかなり重要になってきますが。
袖飛車の定跡
>
プロ間でもあまり指されないため、定跡という定跡はあまりなく、手順の例としては上記の棋譜のような感じですね。
ここからの展開としては、▲7八飛とぶつけて、△2四飛と回って、▲2八歩と受けるような展開です。
もちろん居飛車で戦いたい場合は、△7七歩と止めてしまうのもいいと思います。
ただ、銀が出てきて角が狙われるので、そこをどうするかが課題ですね。
袖飛車のプロ棋譜
困ったときは、プロに聞け! ということで、袖飛車のプロの棋譜をどうぞ。
第26期竜王戦4組 村山慈明六段vs神谷広志七段
棋譜3
かなりすごい将棋になっていますね。
袖飛車を咎めるには、角交換して、▲6五角という筋もあるんですね。
△7五歩と仕掛けられても、そこまで問題ではないですかね。
もちろん、この角を打てば良くなるわけでもありませんが、少し指しやすい展開ですね。
袖飛車対策
角道を開けた場合は、▲6五角でもいいですが、もう1つ対策があります。
先ほどの△7五歩と仕掛けてきたこの局面。
ここで堂々と▲同歩と取ります。
△同飛と取って来て、ここで▲7七歩は相手の主張が通って、こちらだけ角道を止められて、あんまり面白くないですね。
なので、▲7六歩ともう一回打ちます。
△同飛なら、▲2二角成△同銀▲5五角が銀・香取りになって勝ちます。
これは6五角よりも厳しいですね。歩じゃなくて香が取られてしまいますので。
▲7六歩には引くしかありませんが、引くとこも難しくて、7四や7二なら先ほどのように角交換して、▲6五角が打てます。
なので、△7三飛しかありません。
ただ、これですと飛車が狭くて窮屈ですよね。
袖飛車の作戦負けな気がします。
角道開けない袖飛車には?
問題はやっぱり角道を開けない袖飛車でしょうか。
受けるのであれば、▲7八金でいいと思います。
△7五歩と突いてきますが、▲同歩△同飛のときに、こちらも▲2四歩△同歩▲同飛と飛車先の歩の交換します。
▲2三歩と打てれば、角が取れて勝ちですので、△2三歩と受けるんですが、▲2六飛と浮いておいて、空中戦ですね。
これもこれで、難しい将棋だと思います。
▲7八金と受けないのであれば、こちらから▲2四歩と飛車先の歩の交換を行います。
△2三歩と打たれたときに、相手には飛車先の歩を交換されないように、▲2五飛と引く手もありますし、▲2八飛と深く引く手もあります。
▲2八飛は、最初の定跡で紹介したような形になりますね。
どちらもゆっくりした展開で、一局の将棋です。
ということで、袖飛車は攻め手は速いですが、すぐに潰される心配はなさそうです。
とは言え、マイナーな戦法ですし、相手が知らなければ慌てさせることもできると思いますので、早指しには有効な戦法なのではないかと思います。
なので、使ってみるのも面白いと思います。