将棋の序盤は、暗記すればなんとかなる部分が多いと思います。
定跡系が嫌いで、力戦に持っていかれる人もいらっしゃいますが、基本的には定跡通りの展開になることのほうが多いと思います。
なので、序盤に関しては、しっかり定跡を覚えて対応していくのが一番ですが、問題は定跡が外れてくる中盤ですね。
明らかに有利ならまだしも、どちらがいいか分からないねじり合いの将棋になったり、どこから手をつけたらいいのか分からないといった展開になることも多いのではないでしょうか。
そういった中盤で有利になるための上達のコツを紹介したいと思います。
参考になれば幸いです。
詰将棋を解く
詰将棋というと、玉を寄せるためのものですので、終盤力と考えていらっしゃる人もいるかもしれません。
確かに詰将棋は玉を寄せるためにも役立ちますし、終盤力を鍛えるためにも使えます。
ただそれだけではなく、詰将棋を解くことで、相手の駒の動き方も勉強になりますので、その手に対して次はどの手を指せばいいのかというのも分かるようになります。
例えば、3手詰めの問題であれば、龍を捨てると玉の逃げ道がなくなるので、金で詰むといった感じですね。
これが玉ではなく、金銀であったり飛車角に変わるだけで、考え方は同じです。
飛車の前に歩を打って(叩いて)、銀を打てば飛車金両取りがかかるといった感じですね。
1手詰めや3手詰めなど簡単な詰将棋で構いませんので、解いていくことで、だんだんと駒の動き方が身について、中盤の手も見えるようになってきます。
詰将棋問題
詰将棋の本もたくさん出ていますが、浦野真彦八段の詰将棋は色んなパターンの詰将棋があって、中盤力を鍛えるにもうってつけです。
本を読むのは大変…という場合は、詰将棋のアプリもありますので、スマホでいつでも詰将棋を解くことができます。
駒落ち将棋&感想戦
ソフトを使った中盤力の鍛え方になりますが、駒落ちでソフトと対局するのも中盤力を鍛えるのにオススメです。
平手は強すぎてしまいますが、駒落ちであれば自分に合った棋力で戦うことができます。
駒落ちで戦っても、平手とは違うから意味がないと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、少し違います。
あくまで「中盤力」を鍛えることが目的で、駒落ち将棋にすることで、有利になった局面を意図的に作り出すことができます。
悪手なく指し続けることができれば、自然と勝ちに結びつきますので、実際に対局したときに中盤のねじり合いで、自然な手を指せるようになります。
自然な手を指し続けられれば、相手が悪手を指したときにすぐ良くなります。
そういった意味で、駒落ち将棋は役に立ちます。
特に駒落ち将棋をする際は、ネット将棋を意識するのであれば、なるべく早く指すように心がけるのがいいです。
ネット将棋は基本的に早指しですし、長考すると時間切れになってしまうからですね。
ただ、早く指すと悪手を指して、すぐに悪くなってしまうといったこともありますが、そういった場合は、待ったも使っていいと思います。
本番さながら指すことも大事ですが、あくまで練習ですし、一番の目的は中盤力を鍛えるためです。
悪手を指して、そこで終わってしまいますと、あまり中盤力が鍛えられませんので、待ったしても指し続けることが大事です。
また、駒落ちだからといって、手を変えることなくいつも通り平手だと思って指すことが重要です。
居飛車党であれば、居飛車を指すべきですし、振り飛車党であれば振り飛車を指すべきです。
駒落ち将棋で勝つことが目的ではなく、平手の将棋で強くなることが目的ですので。
実際の局面にできるだけなりやすい手を指したほうが実際の将棋でも活かしやすくなります。
対局終了後は、しっかりと感想戦を行って、検討をするようにしてください。
手が分からなかったところや悪くなったところを中心に見ることで、どういった手を指せばいいのかというのが分かるようになります。
また、駒落ちのソフトの攻め方も参考になる部分が多いと思います。
大駒をなくても攻め手を作ってきますので、そういった部分も見ることで、悪くなったときにも簡単に土俵を割らないような手を指せるようになります。
駒落ち将棋を指すことで、自分にとっては有利な局面、ソフトにとっては不利な局面になりますので、有利になったときの指し方と不利になったときの指し方の両方を同時に学ぶこともできるようになっています。
そういった意味でも、駒落ち将棋はかなりいいのかなと思います。
ソフト相手ですので、勝ち負けを気にしなくていいですので、気軽に指せるというのもありますので、ちょっと対人は疲れるから指したくないな…というときにでもソフトと駒落ちで対局してみてはいかがでしょうか。
オススメフリーソフト
フリーで、最強のソフトがありますので、フリーソフトを活用するのがオススメです。
比較的、簡単に使えるdolphinか技巧2がオススメです。
dolphinのほうが強いですが、導入に少しだけ手間がかかりますので、手軽に導入したいという場合は技巧2がいいと思います。