最近、ついたて将棋を始めたのですが、これが案外面白いですね。
ついたて将棋が何なのかというと、ルールは普通の将棋と全く一緒です。
ただ、相手の駒は一切見えません。もちろん、指した手も分からなくて、相手の駒がどこにあるのか? というのは分かりません。
駒を動かした先に、相手の駒があれば取ることができるので、そこに駒がいたことを把握することができますし、王手がかかれば、王手と教えてくれるので、王の位置をだいたい把握することができます。
そうして、相手の玉を追い詰めていって取れば勝ちということですね。
ただ、反則もあり、相手の駒の上に駒を打とうとしたり、飛車・角などが相手の駒を飛び越えて動こうとした場合、駒を動かす場合に王手になる場合などは反則になります。
反則はすぐに負けになるわけではなくて、指定回数までは反則することができます。
ただその回数を超えてしまうと、負けになってしまいます。
文字だけの説明では分かりにくいと思いますので、動画をご覧ください。
将棋実況で有名なクロノさんが実況されていますので。
動画を見て頂ければ、なんとなくお分かり頂けるのではないでしょうか。
このクロノさんがプレイしているついたて将棋のサイトはこちらになります。
こちらでは、反則回数は9回で、150手で決着が着かないと引き分けになります。
ついたて将棋のコツ
基本的には普通の将棋と同様に、攻めるか? 受けるか? ですね。
攻めるコツ
攻める場合は、多少反則してもいいので、とにかく玉を追い詰めにいきます。
当然、すぐに詰ますことはできませんので、まずは飛車・角の大駒を狙っていくのがいいのではないかと思います。
なので、相手の飛車・角の場所を把握する必要があります。
多くの方は、飛車先の歩を突いてきますので、歩が取られた場合は、その先に飛車がいることが多いです。
居飛車であれば、こういった感じですね。
普通の将棋であれば、△8六歩と突かれたときに▲同歩と取れば問題ないのですが、ついたて将棋の場合、相手が何の手を指しているのか分かりませんので、△8六歩のときに▲同歩と取りにくいんですよね。
そうなると、このようにすぐに歩が成られてしまいます。
普通の将棋であれば、こうなったらほぼ負けですが、ついたて将棋の場合、これぐらいは何の問題もありません。
もうちょっと進めてみましょう。
こちらから攻めてくるのが分かったので、▲5八玉と逃げたとします。
相手は△8八とと角を取ったとして、角が取られたことで、と金が入ってきたのが分かるので、▲同銀と取ります。
ここで、△3四歩と角道を空けたとしましょう。
角が成ってきて、▲同金に△同飛成とされたら、まず勝てないですが、
ここで、ついたて将棋ならではの、いい切り返しがあります。
それが、▲8三歩。
飛車取りに歩を打つんですね。普通の将棋なら取られて終わりですが、ついたて将棋なら相手が歩を打ったかどうかは分かりませんので、次に飛車が取れる可能性が高いのです。
もちろん、相手もそれを読んで、すぐに△8五飛と浮いたりして、逃げたりもします。
なので、ここの読み合いも重要になってきます。
ただ、歩が成ってきたら、歩を打ってみると、意外と飛車が取れたりしますので、試してみてください。
続いて、角ですね。
角は基本的に△3四歩と突いて角道を空けたり△1四歩~△1三角と端角にしたりします。
△3二銀~△3一角と引き角にする手もなくはないですが、働きが悪くなるので、基本的にはしません。
8六の地点に効いても、そこで争点になることが少なく、8七歩成はできるので、7筋が争点になることが多いですので。
ということで、居角なのか? それとも端角なのか? になるのですが、端角でなければ、居角になりますので、端角かどうかを確認します。
このときに、▲5六歩が反則になるかどうかです。
▲5六歩がつけないということは、角が睨んでいて、王手になるということですので、端角というのが分かります。
なので、飛車先を突いていって、▲2三歩成~▲1三とと端に寄ることで、角を取れる可能性が高くなります。
もちろん、△3五と上がっていたりもしますので、絶対ではありませんが、端角というのがわかれば、そのラインにいるので、取りやすくなりますね。
ただ、すぐにこの形にして、▲5六歩と突いて端角かどうか確認するよりも、飛車先を突いていって、と金を作ってからの方が効率がいいと思います。
反則と分かったら、▲1三ととすぐに取りに行けますので。
こういった感じで、飛車・角の位置を掴むことができますので、取りやすくなります。
受けるコツ
受ける場合は、基本的に反則狙いですね。
ついたて将棋オンラインであれば、10回反則させれば勝ちますので、それを狙っていきます。
その間、いかに玉を詰ませないようにするか? ですね。
普通の将棋と違って、他の駒が守りに効きにくくなります。見えていれば、すぐに取ることができますが、見えないので、駒を取られてすぐに王手がかかってしまうのです。
なので、逆に分かりにくい所に玉を置くことをオススメします。
真ん中に置いたり、真ん中の端に置いたりですね。
あるいは、入玉狙いでもいいと思います。
どこからでもいいので、飛車先を突破して、相手の陣を制圧してから、そこに玉を持っていけば、相手にバレることはあまりありません。
また、バレても入玉された玉を詰ますことは難しいですし、反則回数も増えていきます。
ただ、150手で引き分けになってしまいますので、受ける場合は、引き分けも多くなりやすくなります。
私は攻める方が好きなので、攻めていますが、受けに徹するのも十分戦略のうちだと思います。
普通の将棋とはまた違った面白さがありますので、ぜひ試してみてください。